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 2016年1月17日 台湾

 について書いたことは、これまでなかったと記憶する。
 
 日常生活ではあまり関係のない国である。まあ、私の大切なネットワーク・オーディオでつ買っているNASQnapを使っているのが唯一のつながりか。Qnapは台湾の製品だ。
 あとは、行ったことはないし、だから私の愛人が住むわけでもない。そもそも友人、知人もいない。中華料理はあまり好きではないのに加え、台湾の映画、音楽も、そう、我が家にはたいしてないはずだ。
 ああ、「シネマらかす」で書いた

 「藍色夏恋

 は台湾の映画だったな。
 ま、つながりはその程度である。

 だが、今回の総統選挙の結果には注目していた。いや、注目せざるを得なかった。
 台湾の人々は、中国との一体化を望むのか、中国との並立を望むのか。

 このところ、中国の言動は目に余る。いま、台湾が中国を選べば中国はさらに勢いづく。政治的にはもちろん、経済的にも、実力をつけた台湾の製造業が自分の国として中国本土を使えるようになれば、中国が米国を抜いて世界一の経済大国になる日だって、そう遠くはないだろう。そうなれば、中国は思い上がりをさらに強める。
 世界は、決して幸せにならない。

 だが、台湾の人々は中国との間に壁を設けることを選んだ。

 まあ、私が台湾の有権者であったとしても、そちらに投票した。
 いまの中国は、自由を圧殺しなければ存続できない国である。国内に不満は溢れ、自由な言論、政治家活動を許せば、いまの政府など直ちに転覆しかねない。
 いまの政府が転覆するのは構わないとしても、では、そのあとにどのような政府ができるのか? それも定かではない。
 だから、中国政府は良し悪しを別にして、あらゆる方向に居丈高にならざるを得ない。そのような政権の中では、ヒラメ属しか昇進できないのは組織原理からして当然のことで、テレビに出て来る中国政府のスポークスマンが、木で鼻をくくったような公式見解しか口にしないのは当然のことなのだ。いってみれば、北朝鮮のテレビおばさんと同族なのである。

 「そんな国の一部になれるか!」

 それが選挙結果であった。

 だが、考えてみれば大変な結果でもある。
 あの、現代のならず者国家の一つに数えてもいいほどの中国政府に真っ向からノンを突きつけたのだから。顔に泥を塗られた中国は、必ずや報復に出る。
 それが、中国からの観光客数の減少や、台湾からの輸入削減などに留まれば対処のしようもあろう。だが、中国政府は最後の切り札、強大な軍事力を持つ。しかも、衣の下に刃を隠す知恵もなく、常に鎧着用、着剣済みの国なのだ。この圧力に台湾は耐えきれるのか? 香港の現状を見れば、意に沿わぬものは力でねじ伏せる姿勢を隠さない中国が相手なのだ。

 それでも、台湾の人々は、いまの中国にノンを突きつけた。その勇気に感服する。

 そして、2分する国論を、それぞれに担う政党がある台湾を羨ましくも思う。
 だって、日本の現状を見てご覧なさい。自民党と公明党が通した安保法案は、本来なら国論を2分しても良いテーマである。だが、安保法案反対を掲げる政党に、政権担当能力がないことは、民主党の3年間で国民に浸透してしまった。安保法案に反対しても、担ぐ価値のある政党がないのが日本なのだ。

 鳩山、菅、ドジョウの罪はかくも大きい。
 そして、政権交代が可能な制度として、小選挙区制度を推進して現状を作り出したテレビ朝日、田原総一朗が、反省もなく世の一戦に居続けることに愕然とする。

 様々な思いを呼び起こす台湾の選挙であった。


 スキーバスの事故。
 教訓。

 安いものには気をつけろ

 安いには、安い理由がある。格安のスキーバスツアーが格安になったのは安全を軽視したからだった。

 バスは必ず事故を起こす

 ハンドルを握って事故を起こそうと思っている人は、特殊な人を除けば皆無である。それでも、事故は起きる。体調不良、うっかり、寝不足、突発性の障害……。バスは人が操る。どれほど注意しても、避けられないものは避けられない。

 では、どうする?
 
 移動は原則鉄道で

 格安バスに比べれば高い。だが、安全度は遥かに上である。
 だが、鉄道にも事故は起きる。そこまで心配するのなら、自宅に引っ込んでおくしかない。何処にも行かないことだ。

 恐らく、人生とはその間にある様々な選択肢を、その時の実情によって選び取って積み重ねるのだろう。そのどこかの選択が事故につながる危険性は、誰しもが覚悟しなければならないことである。

 と見切った上で、さて、今回のバス事故。原因追及はマスメディアで報じられる方向でいいのか?

 そもそも、格安バスツアーとは、マスメディアが経済活性化の切り札として

 規制緩和

 を煽って誕生した。そのメディアが、今回の事故に何を言う資格があるというのか?

 メディアは様々なニュースを運んではいる。やれ、規制緩和の行きすぎ(ほう? あんたがそういう?)、安全管理のずさんさ、バス運賃の買い叩き。向かう敵は官庁であり、バス会社であり、ツアー企画会社である。己についての反省がないのは常のことだ。

 ねえ、少しは反省したらどうなのさ?
 何のことはない。今回の事故で亡くなったのが運転手ひとりであったら、マスメディアはこれほど大騒ぎをしない。事故の原因がまったく同じであっても、だ。会社の安全管理にも、国の規制にも、低額受注にも、メディアの関心は向かなかった。

 では、乗客が1人亡くなっていたらどの程度騒がれた?
 2人なら?

 何のことはない。亡くなった方が多ければ多いほどマスメディアは騒ぐ。

 「事故の再発をなくすため」

 というのは建前、取材・報道の名目で他人のプライバシーに土足で踏み込む言い訳に過ぎない。だって、同じ原因の事故でも、亡くなる人がなかったり、少なかったりすれば騒がないのだから。

 66歳というのは、マスメディアのバカ騒ぎの根底が見えてきて飽き飽きする年齢であるようだ。
 
 死にかけているといわれるメディアよ。いつまでこんなバカ騒ぎを続けるのか。バカ騒ぎを続けて、メディアをバカにする私のような人間を増やすのか。バカ騒ぎを続けて、騒ぎ続けた疲労で死に絶えるのか。

 メディアには伝えなければならないことがある。伝えなくてもいいこともある。
 そろそろ、そのあたりの見極めをしてみたらいかがなものか?

 世に残るのは、世の人が必要にする物を作り続ける企業である。
 作り続ける製品が、世の人の切実な必要に答えていなければ、当面は勢いで生き続けたとしても、いずれその企業は死ぬ。

 メディアの方々。そのような事をお考えになったことはないのかなあ?



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