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 2016年1月6日 北朝鮮

 ならず者国家、とはよくいったものである。
 北朝鮮=朝鮮人民民主主義共和国が水爆の地下実験に成功したと発表した。

 NHKのニュースを見ていたら、記者のインタビューに答える北朝鮮の国民の姿があった。先生に褒められようと国家の正論を大声でがなり立てる人しかテレビに映らない、映れない国に、果たして民主主義というシステムが機能しているのかどうか。

 民主主義は最悪の政治といえる。これまで試みられてきた、民主主義以外の全ての政治体制を除けばだが。

 というチャーチルの言葉をそのまま受け取ったとしても、さて、北朝鮮は最悪の政治にすら到達しているのかどうか。

 だが、今日の日誌は北朝鮮を批判するためにあるのではない。

 テレビも新聞も、北朝鮮批判一色であった。被爆者団体、拉致被害者家族、街ゆくおっちゃん、兄ちゃん、口を揃えて北朝鮮を難詰した。
 加えて、アメリカも中国もロシアも、北朝鮮の暴挙に非難のボルテージを上げているという。

 まあ、そりゃあそうだわな。どうして、不安定さを増す今の世に、さらに不安定の種をまかねばならぬ?
 特に隣国に住まわざるを得ない我々からしたら、迷惑なことこの上ない。

 「アホなことばかりしていると、おじさん、許さないからね!」

 と拳の一つも振り上げたくなるところである。

 ん? でも、拳を振り上げてもいいんだっけ?

 そんな不思議な感覚にとらわれたのは私だけだったか?

 いま世界には、地球を何十回も吹き飛ばせるだけの核兵器がある。米国、ロシア、英国、フランス、中国、インド、パキスタン、それに北朝鮮が核兵器保有国である。イスラエルは、持っているはずだと見られながら認めていない。
 持っていると認めている国は、当然のことながら、かつて核実験を繰り返した。その度に、核のゴミが、世界中にばらまかれた。静岡県焼津市のマグロ漁船第五福竜丸が、ビキニ環礁での米国の水爆実験で被曝したのは1954年のことだ。ロシアになる前のソ連は少なくとも715回、英国は45回、フランスは210回の核実験を繰り返したとウィキペディアにあった。

 そこに、プラス、オンリー・ワン
 全体を俯瞰すれば、それだけのことである。なのに、何故に大騒ぎする?

 ま、日本は世界で唯一の核被爆国である。であれば、

 「けしからん」

 と批判する権利は持っていると思う。だが、世界の大国、核保有国は、北朝鮮以上に地球を放射性物質で汚染してきたのである。それなのに、後発の核保有国である北朝鮮が4回目の核実験をしたということで、北朝鮮を批判する権利があるか?

 己にある権利は、他人にもある。それは格差を認めない社会では当たり前のことである。だから、世界の大国がこれまで核実験を繰り返してきたのなら、北朝鮮にだって核実験をする権利はある。いまは核を持たぬ日本も、核実験をする権利だけは持っているはずである。

 いや、私は、だから日本も核を保有すべきだといいたのではない。日本は核兵器を持つ権利は保有する。だが、その権利を行使しない国でありたいと願う。世界から核兵器が廃絶されることを望むことにおいては人後に落ちない。

 ただ、北朝鮮の核実験が、みゃみに批判されることに違和感を感じるだけである。

 従って、今回の北朝鮮の核実験は、核実験をしたことの正邪ではなく、専ら、その政治的意味に限って論議されるべきだと思うのである。朝鮮半島が南北に分断されている中における意味、東アジアの政治的安定に及ぼす意味、米国の世界戦略、中でもアジア戦略への影響、日本の安全保障への及ぼす影。なぜ北朝鮮は、いま核実験に踏み切ったのか。

 メディアには、的を絞った議論を展開してほしいと思う。

 で、本当は北朝鮮の核兵器より、中国の核兵器の方が遥かに怖いのではないか、と思う私である。

 
 で、苗場スキーの続編。
 先日の日誌を書いたあと、ゲレンデを快調に滑る瑛汰の勇姿が、動画で私のiPhoneに送られてきた。なるほど瑛汰、格好いい! 緩斜面ではあるが、スキー板を自在に操って白銀の世界を楽しんでいる。
 我が息子も、瑛汰にエールを送ったそうだ。

 「瑛汰、その滑りは中級レベルだ!」

 スキーを履いてわずか3日目。子供とはバカにしたものではない。ある時、ググッと成長する。いつの間にか親をも抜き去る。ボス抜き去ることなど簡単である。

 あ、そうか。俺は苗場では滑れなかったんだ。ということは、瑛汰はすでにボスを抜き去って、置き去りにした!

 成長せよ、瑛汰。負けずに伸びよ、啓樹、璃子、嵩悟。

 後に続くものに抜き去られる心地よさを感じる私であった。

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