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 2014年9月17日 無駄

 ゆるキャラグランプリとやらで、我が群馬県の「ぐんまちゃん」がダントツでトップを走っているそうだ。知性の喪失ぶりが著しい我らのNHKが、ローカルニュースで嬉しそうに報じていた。

 なお、「嬉しそうに」というのはあくまで私の主観的感想であって、このニュースを読み上げたアナウンサーは、実は内心苦々しく思い、こんなバカな話を書いてくる記者を

 「お前ら、アホか!」

 と怒鳴りつけたいにもかかわらず、職業柄「嬉しそうに」読まねばならないと考えて演技をする、本来は知性に溢れるヤツなのかも知れない。
 うーん、でも、ずいぶん長い間こいつの読むニュースを見ているけど、これまで知性のかけらも示したことがないことから考えると、やっぱり本心から嬉しいのかも知れない。
 あるいは、

 「俺は読めばいいんだろ!」

 という職業意識しか持っていないとんまか。

 まあ、それはそれでいいとして、と書きながら、でもやっぱり私の判断は正しいに違いないと確信を深めながら、ここから本論に入ると、私はこの手のゆるキャラが大嫌いである。
 子供たちがミッキーマウスのぬいぐるみに駆け寄るのはほほえましい。ゴレンジャー(ちと古いか?)の実演ショーに熱狂するのも理解できる。

 だが、何故に大の大人が、不格好なぬいぐるみに

 「可愛い〜?」

 なんて嬌声を上げねばならないのか。
 かつて、ピーターパン症候群なる表現があった。今時の若い者は成長を、大人になることを拒否している。大人であることの責任を回避しようとしている、という意味で使われた。
 ゆるキャラに寄り集まる連中を見ていると、

 「あんた、中年になっても、老年になっても、やっぱりピーターパンか?」

 と怒鳴りつけたくなる。

 何故に、自治体がそれぞれのマスコットを持たねばならないのか。それがさっぱり分からない。

 アメリカは、建国の当初から多民族国家である。ゆえに、きわめてまとまりが悪い。では、まとまりが悪い人間の集団を国としてまとめ上げ、一体感を創り出すにはどうしたらいいか?
 という問題設定から、彼らは国旗を押し出した。国としてのまとまりを、旗で象徴したのである。国旗に敬礼する習慣を根付かせ、何とかまとまりを保っているのがアメリカという国家である。

 では、群馬県民は、象徴となるキャラクターがなくてはまとまれないのか? そんなことはない。群馬県人はよくも悪しくも群馬県人である。段部言葉を使い、コンニャクと下仁田ネギ程度しか全国に通用するブランドを持たなくても、群馬県は、飛翔する鶴の形をした県土を誇りとする人々の集まりである。それなのに、なぜ「ぐんまちゃん」が必要なのか?

 自治体が仕掛けたゆるキャラで、唯一成功したのは熊本県の「くまもん」である。くまもんのキャラクターは土産品に留まらず、様々なところに利用され、いまでは熊本県民だけでなく、全国津津浦々の人々にまで知れ渡った。数百億円の(正確な数字を忘れたための表現)経済効果がある、といわれれば

 「うん、あったかも知れないなあ」

 と私は思う。自治体が仕掛けたイメージ戦略の成功例である。

 だが、その後登場したゆるキャラは、「ぐんまちゃん」の物まねに過ぎない。あるいは、熊本県の大成功にあやかりたいという乞食根性の産物ともいえる。2番煎じ、3番煎じに過ぎないから、恐らく、何の経済効果も生まないはずである。

 ということは、少し考えれば自ずから明らかなことである。それなのに、全国の自治体は、何故にゆるキャラを押し出し続けるのか?

 やれば、テレビも新聞も取材に来る(という程度に、NHKではないメディアの知性も衰えている)。だから、やってる自治体職員は、それなりに

 「私って、頑張ってます!」

 という充実感が持てるのかも知れない。だから、時には休日をつぶしてでも、ゆるキャラを押し立てたキャンペーンを展開する。
 
 だが、待ってくれ。行政とは、自治体で働く職員の自己満足のためにあるものではない。住民から預かった税金を、最も住民のためになるように使い、住民の明日を築くのが職員の役目である。
 という前提で聞いてみよう。

 あなたたちが熱中しているゆるキャラで、あなたの自治体の明日が築ける?

 胸をはってYesといえる自治体職員がいらっしゃったら、是非一度お目にかかりたい。ゆるキャラで築く我が故郷の未来をたっぷりとうかがいたい。

 何でも、ゆるキャラグランプリ2014は11月、中部国際空港で発表されるらしい。となると、ゆるキャラを担ぐ自治体の担当職員は、公務として愛知県まで出張する。さて、今年こそグランプリをといっている群馬県は何人の職員を派遣するのか。全国の自治体が送り出す職員は、総勢で何人になるのか。

 いっておくが、職員たちの交通費、宿泊費、それに日当は、もちろん我々の税金から支払われる。その総額はいくらになるのか? これは、壮大な税金の無駄遣いではないのか?

 ホームページを見ていたら、ゆるキャラグランプリのオフィシャルメディアパートナーとして、読売新聞があった。
 さすがである。あの新聞、最近は朝日新聞攻撃に血道を上げているが、昔から商売上手な新聞である。朝日攻撃は、それによる読者拡大の狙いがあるのだろうが、このゆるキャラグランプリにもきっと金の臭いをかぎつけたのだろう。
 ひょっとしたら、グランプリに参加している自治体からの広告獲得が狙い? すごいなあ、読売さんは。でも、それも税金の無駄遣いだぜ!


 我が桐生市にも、キノピーというゆるキャラがいる。市民に公募して集めたキャラから選んだ。織物工場のノコギリ屋根をモチーフにしたものだ。
 が、である。桐生の人々は、200を越えるノコギリ屋根を誇るが、実はノコギリ屋根が一番多いのは愛知県の一宮市である。1000棟前後が残っていると聞いた。なのに、一宮は黙して語らず、何故に桐生だけがオラが町の自慢に仕立て上げてしまうのか。

 桐生の人々は世間知らずなのかなあ。

 かくして、桐生でも税金が無駄に費消されるのである。



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