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 2014年4月9日 病は気から

 前橋日赤に行ってきた。
 診断結果は、

 「新しい方式の治療をしているので、もう少し我慢してくれませんか」

 
であった。医者としては当然予見していた副作用が出ているだけ、ということなのだろう。少々の副作用が出ても、根本治療ができる方がいい。
 
 良薬は口に苦し

 苦い薬は砂糖に来るんで糖衣錠にし、注射針は極限まで補足して注射痔の痛みをできるだけ減らす。確かに、最近の医療は患者の負担を減らすための技術開発もずいぶん進んできた。だが、本質は、どうしようもなく苦いクマの胃を

 「お腹にいいから」

 と鼻をつまみながら呑み込んだ時代と変わらない。毒を以て毒を制す。それしか方法がないのなら致し方あるまい。

 というわけで、緊急に仕事を休んで前橋まで行ったが、結果は利尿剤が変わっただけだった。より強力な利尿剤を処方したということか。

 それでも不思議なものである。
 前橋日赤を出て、妻殿のご機嫌は一変した。医者という専門家に会い、専門的な話を聞き、腎臓は回復に向かっていること、その間の副作用は我慢するしかないことを言い聞かされた。つまり先週の金曜日と同じ儀式を繰り返しただけであるのに、やっぱり安心したのであろう。安心して心が軽やかになれば、何となく体も動く。

 前橋日赤からの戻り、妻女殿は鮮魚商の「水戸匠」に立ち寄るよう命じられ、魚をお買い上げになった。ついでに、そこから100mほど離れた果物屋にご自分の足でお歩きになり、買い物をされた。
 加えて、先日通販で買った私のジャケットの袖直し(やや短かった)を頼んでいた店に足を巡らされ(まあ、私が車でお運びしたのだが)、ジャケットを引き取り、私がタバコの火を落として穴を開けてしまった、買ったばかりのカッターシャツの修理まで依頼された。
 このところ、絶えてなかった運動量である。

 病は気から

 という。気が改善すれば病も快方に向かう、のであろうか。


 小保方の姉ちゃんが記者会見をした。NHKの7時のニュースで見たが、最初に

 STAP細胞ができました」

 とテレビを通じて私に語りかけたころに比べると、頬がこけていた。

 「おう、リケ女にも、こんな可愛い子がいたか」

 と私に思わせた面影も、かなり薄れた。おお、痛々しい!
 そりゃあそうだわな。あれだけよってたかって叩かれれば、誰だって落ち込んじゃうわ。私だったら、一夜にして髪の毛が真っ白になるだろう。あ、すでにかなりの部分は白くなってはいるが。

 しかし、である。これ、何とも気分の良くない成り行きである。最初はあれだけ小保方姉ちゃんを持ち上げたメディアも、いまや反小保方一色。専門家という方々を引っ張り出して、小保方論文の粗探しに余念がない。

 専門家って、小保方姉ちゃんの成果が本物だったら、出し抜かれた連中のことだよね。本当だとすれば、これまでの科学の体系の一部をひっくり返しかねない大発見を、何処の夢魔の骨とも知れない小娘に持って行かれた。だとしたら、連中のコメントには、妬み、やっかみを、さも科学的常識のように言いくるめたあとがこびりついているはずだけど、メディアはそれをはずす努力をしてるのかな?

 と、反小保方メディアに反発を感じるのは私だけか。

 もっとも、小保方姉ちゃんの説明も、確かに曖昧ではある。

 「私、STAP細胞、万能細胞を作っちゃったんだもん。200回以上もできちゃったんだもん。それまで否定されたら立つ瀬ないわ」

 NHKのニュースを見るかぎり、それだけのことである。

 だが、事の本質は、普通の細胞に一定のストレスを加えると、それまでに細胞が蓄えたメモリーが初期化され、何にでも変身できる万能細胞になっちゃう、という小保方姉ちゃんのいってることが本当かどうか、なのである。小保方姉ちゃんはできたといい、他の研究機関は、何度やってもできないという。

 だったら、こうしたらどうだ。
 まず、小保方姉ちゃんにSTAP細胞をつくってもらう。200回以上できたというのだから、できるはずである。そして、できたらその細胞を冷凍保存し、小分けして各研究機関に送る。

 「さあ、これがSTAP細胞 made by Obokataです。皆さん、存分に調べて下さい」

 人工授精用の精子が冷凍保存される時代である。STAP細胞だって冷凍保存し、解凍して調べることはできるはずではないか。いや、専門知識はないから断言はできないが。
 そしてもし、

 「なるほど、これは本当に万能細胞だ」

 となれば、小保方姉ちゃんは

 「あたしが言ったとおりにしても作ることができなかった、実験がまるで下手くそな研究者たちへ」

 との一文を公表して鬱憤を晴らす。
 それが一番手っ取り早いと思うのだが。

 STAP細胞が本物か否か。小保方姉ちゃんの研究発表を知って、

 「私の病も何とかなるかも知れない」

 と希望を繋いだ患者さんもいたはずである。一刻も早く黒白を付けてもらいたいと考えているのは私だけではないはずだ。

 しかしねえ、あんなに若い姉ちゃんが全世界をだますペテンを仕掛けるか? 全世界の、自分より遥かに研究実績、知識、経験が豊かな連中をだまし通せると思ったのか? それでも仕掛けたとしたら何のために? ばれたらどうするつもりだった?

 そう考えると、小保方姉ちゃんは、ほんとにSTAP細胞を創り出したと信じていた、いや、いまでも信じていると考えたくなるのだが……。

 俺、若くて可愛い姉ちゃんに甘すぎる?

 

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