●日誌一覧

シネマらかす

グルメらかす

音らかす

旅らかす

スキーらかす

事件らかす

 2014年3月9日 休肝

 「きゅうかん」とキーボードで入力して、でも「休肝」は出てこなかった。一般的な言葉ではないらしい。

 先々週末から、休肝日を設置した。金曜日と土曜日は晩酌をしない。酒を近づけず、飯だけ食う。そんな週末を2度過ごした。
 そして今日は酒の解禁日であった。晩酌にビールを楽しみ、この日誌を書きながらウイスキーの水割りをちびちびやっている。至福の時である。

 思い立ったのは、健康診断の結果からであった。
 かつて私は、会社の産業医である女性から、

 「安堂さんは許せない!

 といわれたことがある。
 許せない? 聞き捨てならぬ言葉である。何で俺を許せないの? 俺、あんたを玩具(おもちゃ)にして、子供まで作らせてポイ捨てした記憶なんてないぜ。やりたいとは思ったかも知れないけど……。
 もっとも、最近は記憶があやふやになる年代に入ってしまった。ひょっとして、そんなこと、そんなに楽しいこと、あんたとした?

 とは、口に出した言葉ではない。心の奥底にしまい込んだ本音である。

 「だって」

 と先生はおっしゃった。

 「あなたは、毎日晩酌し、タバコはプカプカ吸い、夜遊びだって欠かさない。なのに、どうしてあなたの血液って、こんなに綺麗なのよ!」

 そうなのである。
 当時、私は血液検査をしてもしても、とにかく異常がなかった。肝機能も正常、脂質も正常、糖尿病、痛風になるはずもない、という検査数値しか出てこなかった。

 「一生懸命節制しても、数値の異常が出るという人が沢山いるのに、あなたは許せない!」

 10年ほど前のことである。

 産業医の美人先生に許されぬ事を誇りに生きてきたが、年月とは誇りもへったくれも認めてくれぬものであるらしい。ここ2年ほど、健康診断をするたびに、γGTPの数値が基準を越えるようになった。越えたといってもたいしたことはないのだが、正常範囲から外れたことは確かである。つまり、私の血液が汚れてきた。

 それでも晩酌は続けてきたし、誘われれば飲みにいったし、よりしばしば私から誘って飲みに出た。つまり、数値を無視した暮らしを継続してきた。
 加えて、連続服用を余儀なくされている腰の薬がある。薬とは毒物で、最終的には肝臓で分解されて無害となり、体外に排出される。つまり、薬は肝臓に負担をかける。肝臓の衰え、酒のせいばかりではないだろ! という内心の越えも聞こえてくる。
 が、私も間もなく65歳だ。

 「やっぱ、少しは酒を節制した方がいいのかも」

 と考え始めたのが2ヶ月ほど前である。その後妻女殿の入院があったりして決断を先延ばしにしてきたが、半月ほど前に心を固めた。

 「おい、今週から、金曜日と土曜日は酒抜きにする」

 と退院してきた妻女殿に宣言したのである。

 金曜、土曜にしたのには理由がある。

 「医者がいうには、だ。肝臓を完全に休ませるには48時間アルコールを断つのがいいらしい」

 まだ私が大学生のころ、母方の叔父がいった。何故かその言葉が、あれから半世紀近くたつのに記憶に残っている。休肝日は必ず2日続けるべし。
 ひょっとしたら、最近の医学では常識が変わっているかも知れない。が、若いころ記憶に刻まれたものはなかなか変えられない私である。

 2日連続は分かった。でも、なぜ金曜と土曜?
 あ、これは単純である。日曜日は午後6時からNHKの大河ドラマを見る。酒をちびちびやりながらこいつを見るのが好きなのだ。となると、この日取りしかないではないか。

 休肝日を設けて体がどうなるかは、これからである。せっかく休ませているのに、休んでいる間に肝臓が回復しなければ、わざわざ休みを取らせる必要はない。その時は、晩酌365日を復活させればいいだけのことである。

 結果が出るまで、さて半年ぐらいかかろうか。次の健康診断で数値が変わらなければ、考えを改める、と心を決めている。

 ではあるのだが、やっぱり晩酌のない夕食は味気ない
 昨日は、夕食前の入浴中、

 「ああ、今日も飲めないのか」

 と嘆息した。
 嘆息はしたが、震えは来なかった。私はまだ、アル中ではないらしい。
 40年以上も大量の酒を飲み続け、それでもアル中にならない私。

 妻女殿がおっしゃった。

 「女房が入院しても寂しくないのに、晩酌がなくなると寂しいのね」

 うん、確かに。

 最近はお目にかからなくなったが、あの美人産業医はきっというだろう。

 「それでもアル中にならないなんて、許せない!」

 どうしたら許してくれる?

 
 昨日より、

 Mother Nature's Son

 にギターで取り組み始めた。いうまでもなく、White Album収録のPaul McCartneyの名曲である。

  Born a poor young country boy

 と始まるこの曲を弾き語りできたら好ましかろう、という取り組みである。
 楽譜はある。タブ譜もある。その上、弾き方を教えてくれる DVDまであるのが我が家である。

 「なのに、どうしてあんたは、あんまりギターが弾けないの?」

 という質問をお控えいただきたい。そんな疑問は、金を払ってこれらの小道具を買い集めた私は、とうに自分に問うていることである。

 で、昨日はタブ譜を見ながら弾き、 CDを聴いた。今日はDVDを見た。2小節、4小節単位で教えてくれるなかなか親切なDVDではある。
 なのに、不満は残る。
 ギター演奏者の指が太すぎて、左手の指で何処を押さえているのかが判然としない。いや、正面からの映像だけだから、押さえているかどうかもよくわからない。ために、しばしば DVDを止め、手元のギターで

 「確か、ここを押さえていたよな」

 と音を出し、

 「何で同じ音が出ないんだ!」

 と何度もやり直すことになる。
 あのさ、せっかくだから画面の片隅にギターの6弦とフレットの図を出し、

 「いまはこことここを押さえてますよ」

 って明示する程度の工夫はできなかったのかね?

 目標:1ヶ月でこの曲をこなす

 さて、書きつつのウイスキー水割りも2杯目となった。このあと映画も見なければならん。
 本日はこのあたりでおさらばいたす。

  Have a good day!

 

前の日誌                             
無断               メール