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 2013年5月28日 カンヌ国際映画祭

 で、日本の是枝裕和監督作品「そして父になる」が、審査員賞を受賞した。めでたいことである。

 カンヌの受賞作は、我が家には少なくとも120本のストックがある。うち日本の映画は、「影武者」、「地獄門」、「切腹」、「楢山節考」、「親鸞 白い道」、「黒い雨」、「死の棘」、「回路」、「誰も知らない」の9本。1年もしないうちに、10本目のストックができるはずだ。

 しかし、こうしてみると、カンヌにおける日本映画の評価はかなり高いと知れる。
 が、だ。澤明監督作品で受賞したのが「七人の侍」でもなく、「生きる」でもなく、「赤ひげ」でもなく、全盛期を過ぎて使いたい放題に金をつぎ込んだ「影武者」だということは明記しておかねばならぬ。賞に相応しい作品を選ぶ目が、審査員に備わっているのかどうか。

 あ、少なくとも、というのは、ずさんに数えたための表現ではない。現在、WOWOWでカンヌ受賞作を特集して放映しており、録画したまま未整理の作品がいくらかあるからである。念のために書き足しておく。

 いずれにしても、めでたいことだ。是枝監督は、男優賞を受賞した「誰も知らない」の監督であることも書き足しておこう。

 さて、この「誰も知らない」だが、新聞などによると、産院で子供を取り違えられた親の話だという。6年たってそれがわかった。さて、その時、親は、子は……。という展開らしいのだが、そんな記事を読みながら、何だか既視感に襲われた。

 「えっ、そんな話、俺、『らかす』で書いたことがあるぞ」

 といっても、「らかす」にアップしている原稿は、すでに1000本前後ある。そんな数の原稿の、何処でどんな話を書いたかをすべて記憶するほど、私の頭脳は優秀ではない

 googleでググってみた。ああ、出てきた、出てきた。それがこれである。

 グルメの話を書くついでに、何でこんな話を書いたのだろう? 不思議に思って、久しぶりに読み返してみた。ははーん、そうか。これは、初めて子供を持ち、親となってしまったころの私の心の動きを追った章だ。とにかく、子供は可愛い。でも、何故可愛いんだろう? そんなことから、生みの親、育ての親、というところにまで思考が拡散したのだった。

 で、ここからが本論だ。

 是枝監督、ひょっとしたら「らかす」の長年の愛読者か?
 だって、想定がまるで一緒なんだもん。
 私がこれを書いたのは、多分2002年か2003年。「誰も知らない」ができる10年も前なんだもん!

 是枝監督、これを読んで、

 「面白い! これで映画が1本撮れる!!」

 と欣喜雀躍した。しかし、ほぼ完成の域にある「らかす」が原典なのだ。あだや疎かに映画化するわけには行かぬ。撮るのなら、最高の映画にせねばならぬ。と、是枝監督は練りに練った。以来、10年の歳月をかけて撮りあげたのが「誰も知らない」である!!!!!

 としたら、ひょっとして、映画のエンドロールに

 「原案:安堂礼人」

 なんて、私の名前が出て来るのか? 楽しみだなあ!!!!!!!

 それにしては、事前に

 これ、使わせてください」

 というメールもなかったし、

 「というわけで、お名前を拝借します」

 という断りもなかったなあ……。

 是枝監督よ、安心されよ。
 私はこれしきのことで

 盗作ではないか! 私の名誉を回復せよ!!」

 などと騒ぎ回るちっちゃなキンタマは持ち合わせていない。
 様々な思いをグッと飲み込んで、

 「是枝君、よかったね」

 とにこやかに祝いの言葉を述べる、信じられぬほど寛容な人格を備えた人物なのである。

 あ、忘れてましたが、これはPRのページです。

 「『らかす』に広告を載せて欲しい」

 という卓見のあるクライアントがいまだに出現しないため、やむなく、自分でクライアントとなってしまいました。はい、自分で自分ですので、広告料は取れないままなのであります。

 広告主募集中! 私に金銭の恵みを!!

 

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