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 2012年8月6日 今日の出来事

 秋葉原のF商会が倒産していたことに、今日気がついた。DVDやブルーレイなど、記録媒体の専門店である。いつもここで購入する私は、映画や音楽を保存するためのDVD-R DLとブルーレイディスクの手持ちがが残り少なくなり、

 「そろそろ頼むか」

 と通販窓口に電話をした。使われていない電話だという。おかしいなと思って、本店に電話をした、これもダメで、2号店に電話をしても同じ反応である。
 時折、予告も無しに電話を変える店もある。何でそんなことをするのか不思議だが、世の中には不思議なことをせねば生き残れないところもある。

 「どうしちゃったんだ? 新しい電話番号を探すのは面倒だな。見つけ出したら、新しい電話番号を記入した会員カード(そう、私はすっかり常連さんで、会員カードまで持っているのである)を再発行してもらわなくては」

 と思いながら、ネットで商会を検索した。5月に自己破産したとの情報がゾロゾロ現れた。負債額は3億5000万円だとのことだ。

 何があったのかはわからないが、迂闊であった。私は商会がなくなるなんて事は全く想定していなかった。数ある店の中から私が選んだ店が倒産なんてするはずがない。どこかでそう思い込んでいた。

 もう10年以上前になる。秋葉原をうろついていた私は、小汚いビルの上の方で、ビデオテープやCD-Rなど、記録媒体だけを扱っているこの店に行き会った。値札を見ると、安い。

 「さすがは秋葉原である。ここまで特化した専門店が成立するんだ」

 店に入ると、若いお兄ちゃんがいた。せっかく見つけたんだから、何か買っていくか。

 「ねえ、CD-Rが欲しいんだけど、こっちとこっち、ずいぶん値段が違うねえ」

 「ああ、安い方は台湾製ですから」

 「でも、客としては安い方がありがたいよな」

 「安いですけど、信頼性はそれなりですよ」

 「というと?」

 「書き込みエラーがあったり、ちゃんと書き込めても保存期間が短かったり、いろいろ問題があるんですよ」

 「えっ? だって、CDなんて半永久的に持つんじゃないの?」

 「そんなことありません。時間がたつと記録面が剥がれるんです。台湾製はそれが早い。音楽CDだって20年ぐらいで記録綿が剥がれ始めて聞けなくなるっていいますよ。それに比べれば、CD-Rなんてずっと早く剥がれちゃうんです。そういえば、初期に出たCDなんて、そろそろ聞けなくなってるんじゃないですかね。あっ、そうそう、CD-Rでしたね。台湾製に比べれば、国産のCD-Rの方がずっと持ちます。だから高いんですけどね」


 流石に専門店である。その商品知識に舌を巻いた。以来、私はこの店をずっと信頼してきた。桐生に引っ越してからは店に行く機会はなく、ほとんど通販で購入していた。

 「ワイドプリンタブルで、国産で、一番安いヤツ」

 CD-Rもブルーレイディスクも、そう頼んだ。送られてくるのは、CD-Rはビクター製、ブルーレイディスクはパナソニック製だった。

 その店が突然なくなった。

 困った。この店を信頼し、この店だけで買い続けてきたから、ほかの店を知らない。さて、これからどこで購入しよう?
 1日、そのことばかり考えていた。


 商会の倒産を知る前、朝一番に掛かり付けの整形外科に行った。

 「どうですか?」

 と医者はいつものように聞く。

 「あまり変わり映えしませんで」

 といつものように答える。今日は、その上で、新しい質問をしてみた。

 「腰はそれなりに安定しているんですが、何しろ肩がよくならなくて。どうせ痛いのならと、昨日は3時間ほどギターを弾いたんですが、さらに痛くなってねえ」

 「困りましたね」

 「それで、2週間ほど前に、漢方薬を買ったのです。なんでも、上半身の血流をよくする薬だとかで、確かに、炎症が起きているのなら血流をよくした方が治りは早くなる。それはいいのですが、でも、漢方薬の店で買う漢方薬はやたらに高くて、1日分500円、2週間分で7000円+消費税ですよ。いまは350円ですんでるけど、ドジョウ首相の一念が成立すれば560円になり、やがて700円になる。いまの消費税率でも、こんなもの、飲み続けられませんわな」

 「そうですか。それは、うん、漢方薬か。もっと早く言ってくれたかよかったのに。そう、漢方薬の方が副作用は少ないですよね。うん、漢方薬を処方しましょう。関節の痛みを取る漢方薬があります。薬局で買われるよりずっと安いですよ」

 こうして、薬が一つ増えた。
 そして、2つ目の質問。

 「何だか酒に弱くなっちゃって。いや、最初は、俺もそんな歳になったのかって諦めてたんですが、よくよく考えると、実は酔っていない。酔う前に胃の方が悲鳴をあげ始めて吐き気がするんです。飲み続けているロキソニンのせいじゃないかと疑ってるんですが」

 「そうですね、ロキソニンは胃の粘膜を荒らしますからね。で、安堂さん、どれほどお飲みなる?」

 「うーん、日本酒でいうと5合ぐらいですか」

 「そんなに!」


 「いや、そんなに、って。それぐらい飲むでしょう、外に出たら。自宅での晩酌はビール2本ですが、飲み会に行けば、最初に生ビールを2、3杯でしょ。それから日本酒に移って3合とか4合とか」

 「飲み過ぎですよ」

 「いや、昔に比べれば飲んでませんって。なのに、胃の具合が悪くなるんです。頭は酔ってないのに。で、家に戻って歯を磨いていると、おえっ、と来る。薬のせいでしょ?」

 「少し酒を控えてもらえればいいんですが……。わかりました。いまも胃薬は出しているんですが、それを変えましょ。でも、飲み過ぎだと思うなあ……」


 こうして、ロキソニンと一緒に飲む胃薬が変わった。どれほどの効果があるのか。
 効果を測定することになる次の飲み会は、いまのところ未定である。

 

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