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 2007年1月22日 手

 我が家の和室で瑛汰を腹這いにして遊ばせていた。昨日のことである。
 瑛汰は次女の長男で、昨年7月13日に生まれだから、この日で生後半年と8日。すでに離乳食を始めており、堅太りで手足の力が強い。まだ這えないが、腹這いにするとお尻を持ち上げる。寝返りを打ちながら方向を変える。ニコニコ笑いながら、時には真剣な眼差しで、必死に自分の体を動かそうとする姿は、見ていて飽きない。

 その最中だった。瑛汰の小さな手と私の手がふと重なった。重なった手が見事な対照を描いた。
 
 瑛汰の手は白くてみずみずしく、皮膚がつやつやしてプックリ張りがある。すぐ下に生命力が漲り、いまにも飛び出すかのようだ。まだ年輪もない手は、思わず口に含みたくなるほど可愛らしい。
 私の手は長年紫外線にさらされて色素の沈着が進み、皮膚は小さな皺に覆われ、ゴツゴツしている。生命力はすでに萎み始めたのかも知れない。さて、齢を重ねて節だらけになった私の手に口づけしたいという奇特なヒトがこれから現れてくれるかどうか……。

 私にも瑛汰のような手をした時代があったはずなのに。

 瑛汰が、私の人差し指に口を寄せ、舌も使いながら吸い始めた。くすぐったい暖かさが指先から広がった。
 時は流れる。愛おしさがまた、グイッと音をたてて育った。

 

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